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お返事と妄想自堕落日記
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この二人が書きたくなった。っていうか、影響されて。人様に自分ちの子を書いて頂けるのはただただ嬉しい。
しかし、こいつは勉強の話ばっかだな。取り柄が勉強出来るだけだからなのかwww

タイトルは関係ないです。\プリーズ/





矢代航太と雪原真優
と、相川賢次郎くん。相川くんはゆうきさん所の子です。「恋煩い」さん参照。



「なーなー矢代」
「何だよ、向こう行け。俺は忙しい」
「ケータイ弄ってるだけだろ!なー、俺って何でベンキョー出来ないと思う?」

そういう、人のハナシを聞いてないところだろ、と嫌味の一つも言ってやろうかと思い、やめた。そんなもん、アホの相川に通じるとは思えない。それにしても何で俺にいちいち構ってくるんだよこいつは。うっとうしいことこの上ない。
ケータイを放り、椅子に深く座り直す。相川はどうやら本気でわからないらしく、俺の返答を待っていた。まるで犬だな。

「何故勉強が出来ないか、というよりも、お前に勉強が出来るという要素が俺には見当たらねー。以上だ、諦めろ」
「え?え?何か俺すげーヒドイ事言われてね?ってか、それが何なのか知りたいんだろー!」
「んだよ、うっぜぇな!触んな!」

縋りつく相川を突っぱねようとしたが、教室の隅の方で、雪原が女友達と喋りつつもこっちを心配そうに見てくる視線に気付く。…くそ、違うって。別に、苛めてるとか、ケンカしてるとかそういうんじゃなくてだな。
相川の腕を払いのけようとした腕を、取り合えずはただやんわりと押し止めるだけに抑え、とりあえずは会話を進めることにした。

「…わかった。じゃあもうちょっと詳しく教えてやるよ。何故勉強出来ないかって、それはお前が勉強してねーからだ」
「え?してるよ?だって授業ちゃんと出てるし」
「どうせ早弁か居眠りだろ」
「あ、あと、時々ジャ○プ読んでる」
「だからそれだろ!そんな態度でよく授業出てるなんて言えるな!」
「だって暇だろ?」
「暇じゃねーよ!居眠りやめて真面目に話聞いてノート取れ。話はそれからだ」

そう言うと、相川はぽかんとした顔をして「のーと?」ともう一度繰り返した。でもまぁ、予想通りとも言える。こいつが真面目にノートなんか取るわけないだろ。

「まぁ、俺もそんなに真面目に取ってるわけじゃねーけど…、でも、さすがに持ってはいるだろ?そこに授業内容をメモしろ」
「いや、そりゃそうなんだけど」
「わかったら早く自分とこ帰れ」
「やーだよー!矢代のけち!むっつり!」
「だ、誰がっ…!ふざけてんならこの話は終わりだからな!」
「わーわー!待って!一応俺だってちょっとくらいはノート取ってるって。でもたぶん取り方が悪いんだよなぁ、ほら」
「………って、何…」

相川に渡されたノートを開き、俺は一瞬呆然とする。ノート見て絶句するなんて日が生きているうちに来るとは思わなかった。デスノートかっての。

「なぁ…相川…これ何のノートだよ」
「え?えっと何だっけなーえー?数学?か、物理?」
「何で教科がわかんねんだよ…!ってか!もうちょっと綺麗に書け!汚すぎてわかんねーよ!!まず間違ったら消しゴムで消せ!!ぐっちゃぐちゃなってんだろ!!」
「あーだって消しゴムまで借りるのわりーからさー」
「は?」

借りるのが悪い?何だ?もうこいつの言ってる事が非常識過ぎて全く頭に入ってこない。そういえば、鉛筆で書かれている文字(らしきもの)も薄かったり濃かったり色が違うところがある。

「まさか…筆記用具持ってないとか…」
「んー、つい忘れちゃってさー」
「………あ  ほ  か !!鉛筆と消しゴムくらい持っとけ!!」
「ぎゃー!んな怒るなって!!」
「それから!ノートの取り方がめちゃくちゃなんだよ!これじゃ意味わかんねーだろが!」
「だって…どうやって取ったらいいかわかんない…」
「自分が必要だと思うことだけ書けばいんだろ」
「そんなの…わかんない…何がヒツヨウとか…」
「…っ、お前なぁ…!」
「じゃあ、矢代教えてよ」
「はぁぁぁ?」

何でそんな面倒なこと俺が!しかも「じゃあ」って何だ、「じゃあ」って。何でお前の方が上から目線で言ってくんだよ!
ふざけるなと一喝しようとしたところにまた視線を感じる。雪原がはらはらとした表情でこっちを見てくると視線が合った。
…や、だから、違うんだって。ほんと、マジで、ケンカとかじゃねーから!

「………わかったよ」

苦虫を何百匹噛み砕いたかわからないような気持ちで、俺は渋々そう言った。面倒くさい、果てなく面倒でしかない、が、俺はあの不安と期待に満ちた視線に応えたい、応えなきゃならない。

「いーよ、教えてやるから。でも時々だからな」
「よっしゃ!んじゃこれからよろしく!」
「何がよろしくだよ…それから、鉛筆と消しゴムくらい持っとけ。そこ基本だから」
「おう!あ、でも消しゴム持ってねーや」
「買いに行け!購買でもコンビにでもどこでも売ってんだろ」
「今月もうピンチだから、俺」
「ふざけんなよ、マジで…!!」

おい、こいつこんな図々しい性格してたか?何か違う気がするんだけど、と考えながらも一つ思い出し、カバンから小さい袋を取り出し、相川に向かって放り投げた。

「え、何これ」
「やるよ。ちょうど買い置きと思って今日買ったの思い出した」

あと、この鉛筆もやる、と筆箱から適当に一本出して差し出す。相川は一瞬ぽかんとして、それから感動したみたいに「おぉっ!」と変な声を上げた。きめぇ。

「えっ、これくれんの?俺に?くれんの?」
「やるからちゃんとノート取って真面目にやれよ。でなきゃ何も教えねー」
「わーい!やったー!俺がんばってベンキョーする!そしてブンフソウオウな男になる!」
「はいはい、わかったからマジどっか行けな」

それを言うなら文武両道だろ。こいつホントにバレーしかしてねーのな。
呆れて溜息をつきつつも移した視線の先では、雪原がそう悪くない感じの表情でこっちを見ていたから、やっぱりこれで良かったんだと思う事にした。


***


「大きな声が聞こえたからびっくりしちゃった」
「だから、別に何でもねーって…」
「うん。…ごめんね、ちょっと心配だっただけ」

ふふ、と雪原が笑った。

「でも、やっぱり矢代くんは優しいね」
「あ?優しくねーよ。だってほとんど無理やりだし…」
「でも、教えてあげるでしょ?」
「それは、まぁ一応…」
「ほらね」

何だか雪原は妙に嬉しそうだった。何でだ?相手が男だからあんまり気にならないとか?

「あ、でも、そうしたら私にいっつもノート作ってくれるの大変になっちゃうね…」
「それは別。ちゃんと作る」
「で、でも二人分もさすがに大変じゃない…?」
「そうなったら雪原優先だから」

当然だ。あいつにはとりあえず1年の参考書でも渡しとく。まずはそっからっぽいし。

「とりあえず、お前が最優先」


そう言うと、雪原は照れたみたいに笑った。



 


相川くんはもっといい子ですすみません(土下座)。それにしても、矢代が何時の間にか世話焼きさんになってる…。
文中で相川のことを犬のようだと笑ってますが、こいつこそ雪原ちゃんの犬です。二人はお付き合いはクラスでは秘密にしているつもりですが、完っ全にバレており、クラスでは猛獣使い雪原ちゃんという通り名があったりなかったり。←










 

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