お返事と妄想自堕落日記
わたしが勝手に妄想している大地さんと琴子さんは、新興成金の二代目と貧乏華族令嬢という設定なのですが、最近とてもよく似た感じのカポーを見つけて萌えております。大地と琴子の場合、琴子さまがすぐに大地さんに一目ぼれしてしまった(笑)ので身分差のすれ違いとかはほとんどなかったわけですが、そのカップルはお嬢様は華族としてのプライドが高いし、成金男の方は何かもうぎらぎらしているわけです。そのくせ凄く傷付いたり怒ったり…とまぁ、すれ違いまくるのがこれまた萌えるのですが。そういうのが好きなん、だ!!
そして、そういうの、大地と琴子さんでやってもいいよね?ね?って思ったので書いてみることにした。
ようはパクりパロってみようということです。
というわけで、琴子様、素直になれないバージョン。
でも、まぁそこまでギスギスしないと思う。
そして、そういうの、大地と琴子さんでやってもいいよね?ね?って思ったので書いてみることにした。
ようは
というわけで、琴子様、素直になれないバージョン。
でも、まぁそこまでギスギスしないと思う。
『琴子さま、お気の毒ですわ』
『藤津川家は、由緒正しきご立派なお家柄ですのに…、あんなお家と、しかも随分年上の方だなんて。きっと琴子さまのことを適当に考えていらっしゃるのだわ』
『でも仕方がありませんことよ、琴子さまのお父様は、病弱でいらっしゃるのだもの』
『ほんとうに、おかわいそう』
女学校で嫌味たっぷりに(或いは本心から哀れと思われたか)言われた言葉が、耳から離れない。琴子の結婚の事は、仲の良い友達は祝福してくれたが、中にはこんな事を言ってくる子達もいた。
思い出す度、こんな下らないことをいつまでも忘れられない自分に、琴子は腹が立つ。あの子たちは、何も知らないのだ。あの方と――大地さんとお会いしたことがないから勝手に想像して笑っているだけだ。
けれど同時に、彼女達の言っている事に間違いはない。確かに琴子の家は華族だが貧乏であり、赤城家は琴子の家の借財を負うと同時にただの成金ではなく、「爵位」という名の権威を手にすることになる。わざわざ借金を払う婚姻の目的はそれしかないのだと、いくら世間知らずの琴子でも気付かないはずはなかった。
その事は、時々、棘のように心に刺さる時がある。
「…琴子さん?」
「え…あ、はい!」
「どうかされましたか?」
気が付くと、向かいに座る赤城大地が、気遣うような顔で琴子を覗きこんでいる。対話の最中に考えごとをしてしまった無作法に気付き、琴子は慌てて首を振った。
大地は忙しい仕事の合間を縫って、こうして琴子に会いに来てくれる。見合いの席で会ってから今日で何度目だろうか。それほど経ったとも思えないが、片手で足りぬくらいには、こうして向かい合って話をした。
「今日は、お疲れのようですね。さっきから少しぼんやりしていらっしゃる」
「い、いいえ。そんな事は…」
「そうですか。…もしかして、女学校でのお勉強が大変だったのかな」
「そ、そんなんじゃありません…!」
(ああ、もう!)
違う、こんな風に言いたいんじゃない。もっと、にこやかに、それが無理ならせめて普段通りにお話したいのに。大地の前だと自分の体が自分のものでないように言う事を聞かない。何も言えなくなってしまったり、口を聞いたかと思えばつっけんどんな物言いをしたり。どうしてこんな風にしか出来ないの、と、焦れば焦るほどますますどうにもならない。
(きっと、呆れていらっしゃるわ…)
大地は琴子がどのような態度であっても、優しい、穏やかな空気が変わった事は無い。…もちろん、ただの子供の癇癪にいちいち腹を立てるような人でないのは知っていた。初めて会った時からそうだったから。
けれどその優しささえ、今日は何故か歯痒かった。…女学校で言われた、心ない言葉を忘れずにいるせいかもしれない。
(別に、わたしの事をどうとも思って下さるわけじゃないもの)
それでなくとも年齢すら釣合いの取れていない琴子に、大地がここまで紳士的で誠実な対応をしてくれるのは、自分が一応は「華族」であるという肩書を持っているからだろう。今までそんな事思いもしなかったが、それは正しい考えのように思えた。そうでなければ、大地のように立派な人が、琴子のような小娘を相手にするはずがないではないか。そもそも、大地が琴子に対していかに誠意を持ってくれたとして、それは琴子が大地に対して抱いている気持ちとはきっと違う。何よりもその事が、苦しくて堪らなかった。
(この方は、わたしと会ったって顔色一つ変わらない)
わたしは、大地さんに会えば、いつだって呼吸困難になりそうな思いをするのに。
「…そうだ、今日は琴子さんにお土産があるんですよ」
「おみやげ?」
琴子は聞き返したが、そうして彼が贈り物をしてくれるのは常だった。手ぶらで来られたことなんて一度もない。いつも綺麗な花や、珍しい西洋菓子やを持ってきて、果ては琴子の夜会服の仕立てまでしてくれた事がある。そうまでしてもらう事に心苦しく思いながらも、琴子は嬉しかった。こんな風に男の人に贈り物をされるのは初めてだったし、大地にとってはただのご機嫌取りだったとしても、琴子の為に大地が選んでくれたと考えるだけで胸が高鳴った。…そう、今日までは、何も考えずにただ嬉しかったのに。
「きっと、貴女に良く似合うと思う」
「…きれい」
大地が見せてくれたのは、綺麗な髪飾りだった。かわいらしい柄で、あまり派手すぎない。だが、使われている宝石や素材はとても高価なものに違いない。髪飾りに散りばめられた輝きに、琴子は戸惑い、首を振った。
「素敵…ですけど、こんな高価なもの、頂けません」
「そんな事仰らずに。これは琴子さんの為に誂えたものなんですから」
「…わたしの為に?」
「ええ、そうです」
にっこりと微笑む大地に、琴子は何故だか顔が強張ったままだった。この人は、どうして自分にここまでするのだろうか。成金だからと軽んじられたくないと思っている?それとも、何も知らない華族のお嬢様には、この手の物を与えておけばいいと思っている?きらびやかな、豪華なものを与えておけば、上機嫌でいるとでも思ったのだろうか。
あの子たちに言われた通り、大地さんはわたしでなく、藤津川の名前が欲しいが為に、ただそれだけのためにこうしてわたしに会いに来るの?
「…いりません」
気付けば、琴子は髪飾りの入った小箱を大地に押し戻した。大地は意外そうに琴子を見つめる。
「気に入りませんでしたか」
「…そういうのじゃありません」
「遠慮される事はないですよ。もっと違うものが良ければ、いくらでも用意しますし…」
「だから、そうじゃなくてこんなのいらないの!こんなもの、わたしに似合うはずないもの!」
言ってしまってから、はっとした。わたしは、何て事を言ってしまったんだろう。大地さんがわたしの為に誂えてくれたものを無下にするような事を言ってしまった。
恐る恐る大地の方を見ると、彼は何も言わずじっと琴子を見つめるだけだった。とても、かなしそうに。
それから、ふ、と口元を緩めた。いつものように優しい笑顔に。笑顔なのに、見た事もないくらいに悲しそうで、瞬間、傷付けてしまったのだと琴子は悟った。大好きな、優しい人を、わたしは傷付けてしまった。
「…僕には分不相応な贈り物でしたね。申し訳ない」
「あ、あの…」
「今日は、もう帰ります」
お待ちになって、と、止める間もなく、大地は立ち上がった。髪飾りの小箱を、隠すように手にして。
(謝らないと)
このままではだめ、と、体中で思うのに、まるで声が失われてしまったかのように何も言えない。まっすぐな背中が、でも今は冷たく見えて怖くなった。もしかしたら、大地さんは怒ってもう会いに来てくれなくなるかもしれない。そんなのは嫌なのに。いつものように優しい大地さんで居てほしいのに。
応接間を出て行こうとする大地が、ふと足を止めた。琴子には、背を向けたままだ。
「琴子さん」
「は、はい…」
「…やはり、僕のことはお嫌いですか」
「…え」
初めは、何を言われているのかよくわからなかった。誰が、誰を嫌いだと。それよりも、彼は何故、こんなにも苦しそうな声を出すのだろう。
「…浮かれていたのは僕だけのようですね」
「た、大地さん…!」
「失礼します」
ばたり、と、目の前でドアが閉められた。
(違うのに)
すぐに追いかけて、謝れば間にあう。けれど、足は凍りついたように動かなかったし、追いかけてはいけないような気もした。これ以上に、傷付けてしまうかもしれない。
「ちがうの…大地さん…」
ひくっと、しゃくりあげると、喉が熱くなった。涙が、拭いても拭いても溢れてくる。一番痛いのは心臓の辺りだ。
「ごめん、なさい…」
わたしがこんな風に泣くのはおかしい、と思うのに止まらない。少し悪口を言われたくらいで不安になった自分が情けない。あんな風に、大地さんを傷つけるなんて。あんなに、優しいひとを。
しばらく、応接間から出ることが出来なかった。
ええと…前置き長すぎて大事なところ力尽きたっていう…。そして本当は「そんなに、僕のことが嫌いですか」と言わせたかったのですが、何となく流れ上上手くいかないので変わりました。「そんなに嫌いなのか」と言われるほども、琴子さんは大地さんに酷い事出来なかった!\(^o^)/
とまぁ、そんなこんなで楽しんでます、とても、←←←
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