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お返事と妄想自堕落日記
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お久しぶりです。すごく綺麗な話か暗い話かと思ってたらオリジナル書きたくなったので来ました。
ついでにちょっとカテゴリも細かくわけてみた。主に自分用です。矢代と雪原ちゃんばっかりでワロタ。

あと!拍手にメセありがとうございましたーー!!そして期待を裏切りまくるオリジナルとかお前…空気読め!

お返事お返事!反転しております。

>ミカモさま
初めまして!わああ嬉しいお言葉ありがとうございます!続けていきますので、またお時間ある時に覗いてやってください^^
ぼくうみ赤城編は、私もきちんと終わらせたいなと思っておりますので、時間はかかるかもしれませんが、見守って下さればと思います…!
お言葉ありがとうございました!!



しかし読みません、てか、読めないのだと思う、もはや。

ちょっと、年上ヒロインというのにチャレンジしてみようぜ!という気持ちがどこかにあったのでそれです。





・三木千紘(みき ちひろ)ゆるふわ三木くんの姉。仕事出来るけど男も女も寄せ付けない感じ。
・矢代洋平(やしろようへい)暴言矢代の兄。ちゃらいので有名。社交的。

****





「うつくしいひとみのおひめさま」の話は、昔、母がよく聞かせてくれた話だった。将来のお妃を探す王子が、身なりもみすぼらしく、顔立ちも醜い娘に会う。娘は街中の人間どころか、家族からも煙たがられていたけれど、王子はそんな娘にも屈託なく接する。そして、彼女の瞳を見て言う。「ああきみは、なんてうつくしいひとみをしているのだろう」と。

弟はあの話をとても気に入っていたけれど、私は大嫌いだった。目が綺麗なだけで醜い娘がお姫様になれるだなんて「ご都合主義」と思っていたし、そんな歯の浮いたようなことをいう王子もバカげて見えたし、何よりそんなみてくれのまま何もせずにぼんやり過ごしていた娘に苛立った。

「女の子は、恋をすれば幸せになれるのよ」

母の口癖だった。だから、ちーちゃんも早く恋をして幸せになってと、私に言い聞かせたものだ。大丈夫、ちーちゃんは瞳も美しいだけでなく、鼻も唇も美しいんですもの、あの人に似て。と、自慢げに微笑みながら。

その言葉に、幼い私は何と答えれば良かったのだろう。まさしく「恋をして」、そして幸せになるどころか身を滅ぼした母を見ていたというのに。


****


「三木さぁん、お昼、ご一緒にどうですか?」
「…ごめんなさい。今ここにある書類のチェックを先に終わらせたいから」
「そうですかぁ…残念だなぁ、近くにすっごく美味しいパスタのお店があるんですよ?」
「じゃ、また今度誘ってくれる?悪いけれど」

にこやかに、心に沸き立つ苛立ちを巧妙に隠して女子社員からのお誘いを断る。もちろん、本当に仕事があるのだから仕方がない。…元々積極的に行きたいわけではないのは、言わなくてもいいことだろう。
彼女は大して気を悪くした風でもなく離れて行くのを確認してから、もう一度書類に目を落とす。
仕事が忙しいのは、けれど私は苦にはならない。仕事はやったらやっただけ、きちんと「結果」が伴うのだから。
メリットかあるんだかないんだかわからない(というよりほぼデメリットだらけの)ランチなんかより優先する価値はある。

「酷いなぁ、身も蓋もない断り方しちゃって」

女子社員と入れ替わりに、笑いを湛えた声がかかった。その声に、ますます心に棘が立つ。ほんの少し、ささくれ程度のものではあるけれども。確実に私の神経に障る声だ。
もう一度書類から顔を上げて、声の方に首だけ向ける。

「…なら、代わりに君が行ってあげればいいじゃない、矢代くん」

スーツもネクタイも、それほど高くはないが、まぁまぁ趣味の良いイタリアンブランドだ。そして、こういうものをきちんと着こなす辺りが私はどうにも胡散臭いと思っているのだけれど、周りの女子社員からは人気の一つだった。
せいぜい不機嫌そうな仏頂面をしてやったのに、矢代くんはどこ吹く風と言った体で肩を竦める。

「何故、俺が?誘われてたのは千紘さんじゃないですか」
「私を誘うのは、イコール君とランチしたいってことだと思うけど?」

それはほぼ間違いない。大体私に色々言ってくる女の子たちは私でなく、矢代くんに用があるのだ。このいかにも「イケメン」の男の子に。彼は所属は一応私の部下のような立場にあるので、何かと私に探りを入れてくるのだった。全く面倒な話だ。
けれど、私の言い分に矢代くんは苦笑するだけだった。

「まさか、また腹立ちまぎれに俺の連絡先をあっさり教えたとかじゃないですよね?」
「もう知ってるでしょ、どうせ。私、今度から君の連絡先をたくさん印刷してここに置いておこうと思うの」

とん、と机の端を指で示してやると、さすがの矢代くんも「勘弁してくださいよ」と眉を潜めた。

「どうして?聞きこみする手間が省けるじゃない」
「…千紘さんは、俺のこと誤解してます。俺から聞きこんだりしたことはないですよ?」
「余計タチ悪いわ。…それから、その千紘さんって呼ぶのは止めて。前から何度も注意していますけど」
「社外の人と会う時は名字で呼んでるから、問題ないでしょう?」
「あるわよ。主に私が不愉快なの!次からそう呼んでも絶っ対返事しないから!」

はっきり言って、この押し問答は無駄だとわかっていた。わかってはいたけれど、主張しなければ認めたことになってしまうし、年下の男の子に「千紘さん」などと呼ばれて平気な程、私は若くはない。周囲の目、というのもあるし。彼が私を名前呼びすることによって、どれだけの女子社員から嫌われているか。それでなくても煙たがられているのに。
矢代くんに背を向けて書類のチェックに戻る。この話はもう終わり、そういうつもりだった。

「だって俺、仲良くしたい人は名前で呼びたいし」
「知ったこっちゃないわよ、私は仲良くしたいとはこれっぽっちも思ってませんから」
「あ、もう返事しないって言ったのに」
「………違うわよ!呼ばれたら、でしょ!揚げ足取らないで!」
「ほら、そんなカリカリしてても仕事捗らないし。何か食べにいきましょうよ」
「…あのね」

考えられないわ、この思考の飛び方。この人、さっきまでのやり取りをもう忘れたのかしらと、何だか目眩がする。
矢代くんと話しているといつもこうだ。この人は何を言っても平気な顔して自分の希望ばかり押し付けてくる。

「行かない。これ、確認終わらなきゃどこにも行けないし、行くつもりもありません」
「ああ、そんなの。俺、手伝いますよ。二人でやれば時間は半分だし、これ終わらせれば午後の会議までは時間ありましたよね?」
「……何で知ってるの?」
「そりゃあ、俺は三木さんの部下ですから」

隣の席に座り(そこは元々矢代くんの席だけれど)、私の目の前にある書類の半分をさっさと持って行ってしまった。認めたくないけれど、矢代くんは口ばかりではなく、仕事も出来るので、私は黙って残りの書類に手を掛けるだけしか出来なかった。

「千紘さん、何か食べたいものあります?さっきの話に出てきたパスタでもいいけれど」
「冗談でしょ」

そんな事したら、本当に私、後ろから刺されるかもしれない。
書類を捲りながら、口を尖らせて小さい声で、私は結局、思い浮かんだ食べたい物を呟いた。




「…とんかつ定食」
「了解です。キャベツおかわり自由ですよね?」
「あったりまえでしょ!あと、出てくるまでに15分かからないところ!」
「もちろんです」





何か意味がわからないね…。


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