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お返事と妄想自堕落日記
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 そういや先日ツイッターでぼそりと呟きましたけど、突然母に「ねぇ、腐女子って知ってる」と訊かれ、大変焦りました。

私「……はぁ?(超すっとぼけた)」
母「何か…ケイタイのここんとこ…流れてくるでしょホラ」

何かね携帯でニュースみたいの勝手に流れてくるじゃないですか。そこに腐女子シスターズ?みたいなのでね、見たみたいでね。
もうさー…すっげぇぇぇぇ困ったわ!

私「さぁ…知らない。よくわかんないわ」
母「これってオタクの言葉なんだよね、そうだよね」
私「…うん、そうなんじゃないかなぁ???」

ごめん母、本当は知ってるんだ。てか、腐女子とまではいかなくともそこそこ許容出来るんだ…。
私は根っからの隠れオタクなので、ああいうネタぶっ込まれるとホント困る。家族とか困る。

さて、つづきは先日書いたお子様の話だよ。オンで出すか迷ったけど、ガマンしきれなくなって出す。

 






今日、突然見知らぬメールアドレスでメールが入った。

(何だろう…)

メールの文面は丁寧で簡潔だった。急にメールを送って驚かせてごめん、そんな文章から始まり、次には話がしたいから放課後屋上に来てほしい、とあった。それと、今日がダメなら設楽の都合の良い日でいいから。
最後にはフルネームがあり、ぱっと見知らない人だと思ったけれど、よくよく思い出すとその子はクラスメイトだ。男の子の。話はあまりしたことがないけれど(彼に限らず、クラスの誰ともそれほど話をするわけではないけれど)、時々一緒になると挨拶してくれたり、荷物を持ってくれたりする親切な人という印象がある。

(でも…話って)

わざわざ放課後まで待つ程の話なのだろうか。よっぽど事情があるのかもしれない。

(わたし…何かしちゃったかな…)

やることなすこと鈍臭くて、周りに迷惑をかけることが多い、というのは自覚している。紺野くんにもよく言われる。設楽は何やってもダメだなって。
紺野くんは小さい時からの幼馴染だ。わたしと違って昔から勉強もスポーツも良くできた。その上かっこいいから、女の子にも人気がある。紺野くんの周りは、いつもかわいい女の子がいっぱいいるもの。…わたしみたいな暗い女の子なんて一人もいない。
もしかしたら、謝らないといけないのかもしれない。そう思って、「大丈夫です」とだけ返事をした。迎えの車の方は待たせてしまうけど、少しだけ待っていてもらおう。


放課後、屋上へ向かう途中、わたしの進行方向を遮るように紺野くんが目の前に現れた。紺野くんは背が高くて、わたしは見上げるようになってしまう。

「どこ行くの」
「あ、あの…屋上に」
「屋上?そんなところへ何しに」

少し細められる目に、体が勝手にびくりと反応する。紺野くんは、昔からわたしにイジワルだった。わたしが言われたくない事を、言われたくないタイミングに言ってくるのだ。昔から、わたしはそれが怖くて、かなしかった。
蛇に睨まれた蛙のようになってしまったわたしは、しどろもどろになりながらも何とか紺野くんに答える。

「…屋上に、来てほしいって言われたの。だから…」
「…あぁ、あいつね」
「…あいつ?」

納得したように頷く紺野くんに、わたしは思わず顔を上げる。目が合った紺野くんは、ふっとバカにするように唇を歪めた。

「そんなの、真に受けてバカじゃねーの。ハメられてんだよ、お前」
「…え?」
「言ったら、きっと好きだとかなんとか告白されて、そんでOKしたらドッキリだったーって笑われるのがオチだって言ってんの」
「そ…」

そんなこと、するような人には見えなかったけど。という言葉を、わたしは呑み込んだ。それに、コクハク?そんな事、何も知らなかった。

「ケータイ貸せよ。…俺が、うまく断ってやるから」
「で、でも…」
「いいから貸せ」

一段と低くなった声に、わたしが逆らえるはずはない。おずおずと携帯電話を手渡すと、紺野くんはまるで自分の携帯電話のように慣れた手つきで何か操作し、それからわたしに投げつけるように返した。

「お前にマジメに告白するやつなんか、いるわけねーだろ」

そう、最後に面白そうに付け足して。嘲るような声音に、胸が痛くなって涙腺が緩む。紺野くんにそういう風に言われることがかなしかったし、何よりわたしがそれくらいの、告白なんてマジメにされるはずがないくらいの女の子だということが、わかっていたことだけれど、かなしかった。


******


「………はぁっ」

とぼとぼと屋上ではなく昇降口に向かう設楽の背中を見送って、俺は一つ息を吐いた。緊張と、ほんの少しの後ろめたさ。

(…いつまでこんなこと)

設楽のメールアドレスを、教えてやったのは俺だった。(あいつのメールアドレス知ってるのなんてたぶん俺だけだと思う)好きで教えたわけじゃない。のらくらとかわしていたが食い下がられて、とうとう教えないといけなくなったから教えただけだ。
ドッキリ、だなんて真っ赤なウソだった。可哀想なクラスメイトは今頃屋上で失恋を味わっているだろう。「ごめんなさい。やっぱり会えません」そうメールには書いておいた。ついでに設楽のメールからクラスメイトのアドレスは削除してある。向こうは知っているのだから意味のないことだが、それでも予防するに越したことはない。
設楽は鈍くさい上に人見知りで、おまけに自分には全然魅力がないと思いこんでいる。俺がそういう風に仕向けたからだ。あいつは本当はあんなおどおどした性格じゃなかったし、人見知りだって今ほどじゃなかった。
中学までは守るのは簡単だった。本人はあんなだし、それが幸いして他の奴らはあいつを遠巻きにしてたくらいだ。
だけど、高校に入ってからはそれだけでは難しくなってきた。今日みたいな切迫した状況は初めてだけど、実を言うと冗談みたいな小さな話だと幾つかはある。どれだけ見えないように隠そうとしても、隠しきれないくらいに、あいつ自身が変わってきたからだ。
今日メールをしてきた奴は、俺から見ても真面目なイイ奴だった。機会があれば話しかけたり、荷物もってやったりってしていたのも知ってる。その度に、あいつが微かに表情をやわらげることも。
いきなり告白なんかして、設楽が受け入れるとは考えられなかった。それでもそれを切っ掛けに今より仲良くなるかもしれない。いつも一緒にいても、おかしくないような関係になるかもしれない。…もしかしたら設楽の方だって好きになるかもしれない。
そこまで考えたら、もう気が気じゃなかった。黙って屋上になんて行かせられるわけない。

「…わたせない」

ほんの少しの笑顔だって、他の奴にそうしていれば腹の中が燃えるみたいに熱くなった。裏切られたような気持ちにすらなる。…その前に、散々裏切るような事をしているのは俺の方なのに。こんな事、本当にいつまで続けられるのだろう。いつまで、そうやって騙し続けられるのだろう。



知らずのうちに手に力が籠っていたことに気が付く。それを緩めて、それからもう一度項垂れるように溜息をついた。






カッとなってやった。後悔はしていない。でもすげー長いね。長い上に詰め込み過ぎてるっていう…な!(な!じゃない)
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