キミとボクだけの、この場所。

今日（てか昨日）、まぁ色々ありましてちょっと落ち込みまして。

もう…あたいなんて何してもダメなオケラ人間だよ…皆さんと同じ大地に生きてすみません…ＯＴＺとかって落ち込んでいたのですが、イカンイカン気持ち切り換えよう、こんな事で凹まねぇよ！と立ち直って、景気づけにショスタコの5番の4楽章とか10番の2楽章とか聴いて気持ちをみなぎらせてました。ムラ様指揮のレニフィル演奏はパネェっす！さすがです。もうあの迷いの無さがむしろ怖いくらい。

これでいつでも出撃出来るであります、大佐！！（←誰だよ）という気持ちになった。浮上！！


さてさて、何やらＴＯＰに妙なアンケートを置いておりますが、さっそく投票頂いてありがとうございますｗｗ
しかし、初めて拙宅に来てくださった方には何の事かわからないという不親切さ…まぁそこはMainに飛んでくださいという…罠ですＹＯｗｗｗ
ワケが分からなくても投票して下さると私が面白いのでがしがし投票してください。
何するってわけでもないですが、何か…考えつくかもしれないし。


さて、だからというわけではないのですが、ずうっと前からとある方とお約束していた「マフラー針主」な話をたたんでおります。もう、すっかり春だってのに、な…。

すみません。うちのデイジーさんの詩穂さんです。

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「手作り」なんてガラじゃないとは思うんだけど。


「…ああぁもう、何でこうなるの！」

キャンパス内のベンチに座っていた私は、膝の上にそれを投げ出した。周りに誰もいないのが救いだ。
やたら存在感のあるそれを見ていると、何だか自分がダメな人間に思えてくる、と、同時に何となく腹が立った。

（こんな事もできないなんて）
（でも、出来なくったって困らないようなこと、私は何故一生懸命やっているんだろう）

別に、手作りのものを欲しいと言われたわけじゃない。けれど直接「欲しい」と言われた方がマシだと思うことは何度かあった。「別に興味ねぇ」と言っていたけれど、すべてはその目が物語っていた、憂鬱だ。

（…そりゃあ私だって）

喜んでくれる物ができるなら、迷わず「手作り」するだろう。実際、お弁当とかは作ったことがあったし。一応、喜んでもらえたみたいだし。
けれど、こればっかりはどうにも苦手だ。そもそも私はあまり器用じゃない。

むしろ、はっきりと不器用。

見るも無残な膝上の物体に、声も出ない。
とりあえず、これはどこかにしまわないと。ハリーに見つかってしまう。

「…あーあ」
「何ため息ついてんだ？」
「…って、わ！？ハリー！？」

突然に降りかかってくる声に、思わず飛び上がりそうになる。どうして？約束の時間までまだ随分あるのに。

「ど、どうして…」
「おう、予定より早く終わったから、来た。…まぁ折角だからオレ様が待ち伏せてやろうと思ったんだけど…お前のほうが早かったな」

私の前に立つハリーは、照れくさそうにからりと笑った。
別に、私だって大した理由はない。今の時間あるはずの講義が休講になって、だから課題レポートの為に調べ物が出来るなと思ってたりしたんだけど。

…でも、折角だからここにいようと思ったのだ。

どういえば不自然じゃないかなと言葉を探している間に、ハリーは「お？」と不思議そうな声を出してひょいと、私の膝の上のモノを摘まみあげた。しまった、忘れてた。

「…なんだこれ？」
「ちょ、だめ、返して！」

ハリーはそれをしげしげと見て、それからほんの少し眉をひそめた。

「おまえ…これって」
「ちが…別に！ただの、練習！自分用だから！」

恥ずかしすぎる。絶対秘密だったのに。全部ほどいて初めからやり直そうとすら思っていたのに（やり直したところでうまく出来るかどうかは別として）

ハリーの手からべろりとだらしなくぶら下がるそれは、まだ少し冷たい風にゆらりと揺れた。

「ひょっとして…これはマフラー…か？」
「……そうだよ。わかったなら返して」

今更ウソをついても仕方がない。恥ずかしいのと情けないので、相手がハリーじゃなきゃ逃げ出したいくらいだ。

「自分用って…これ赤い毛糸だけど？」
「何でもいいじゃない。赤が良かったの。その色が似合うと思って…」
「似合うって誰にだよ？お前か？」
「ちが…！あ、その自分にじゃなくて…その」
「…あーもー、観念しろって。オレのだろ？これ」

ぽんぽんと、頭の上でハリーの手が軽く跳ねる。ダメだ、こうなると私は全然ハリーに敵わない。
まぁ、初めからそうなんだけど。私がハリーに敵うものなんて何にもないんだけど。

「それにしても、何でまたマフラー？もう春だっつうのに。それにこの編み目…」
「…実は誕生日にって思ってたんだけど、うまくできなくて」
「な…！ま、マジでか…い、いやでも。長めのを作るつもりだったんだろ？これ、結構長さあるし…」
「…編み始めたのはいいんだけど、どうやって終わらせていいかわかんなくて」
「…………えーっと」
「ごめんね。やっぱり、私には無理みたい」

ああ、だから嫌だったのに。何よりハリーにがっかりされるのが一番ショックなのに。
マフラーの一つも編むことが出来ないなんて、何てかわいくないんだろう私。
また一つため息が出かかったところで、私のおでこがピコンと弾かれた。ハリーの指だ。

「…った！何す…」
「無理じゃねーよ。…俺は嬉しいんだから、コレでいいんだ」
「…え」
「うん、すげぇ嬉しい。…お前がこういうの編んでくれるって思わなかったからさ」

笑いかけるハリーのほっぺたがほんのり赤いのは、たぶん見間違いではないと思う。

「別に、また寒い時使えばいいんだし…まぁところどころボロイのもそれはそれでイイ！ヴィンテージのジーンズみたいなモンだと思っておく」
「…ヴィンテージって」
「とにかく！終わらせ方はだな…ばーちゃん辺りに聞けばわかるし…こんだけ長さあったら二人で巻けるからオレ達2人で使えばいいだろ？」
「え…えぇ！？」

それは、嬉しいけど…何だか少し恥ずかしくない？

「ふ、二人でって、私とハリーでこれを巻くの？」
「んだよ、嫌なのかよ」
「え、嫌っていうか…ハリー平気なの？」
「オレは気にしねぇ！ていうか、たまにはそうやって見せつけとかねぇと心配だしな」
「…しんぱい？」
「とっ、とりあえず！これは完成させること！ぜってぇだ！」

何だかよくわからないけれど。
怒ったようなハリーの言葉はそれでもやっぱり嬉しくて。
私は笑って「うん」と頷き返した。

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てか…良く考えたらブログにこんな一発書きとか失礼じゃね？しかもうちのデイジーとかさ！

本当は「手芸部デイジーさんがハリーのために一生懸命マフラーを編んで長くなっちゃって、でもハリーはときめいてるからもう二人で巻いちゃえばいいじゃない！」って話でした。何がどうなったらこうなるのか。もうダメです。aikaさんの脳みそはオガクズで出来てるらしい。




…ところでこの二人は付き合い始めるとハリーの方が引っ張るみたいです。基本詩穂ちゃんは相変わらずネガティブなようで。
でも、羽学時代くーちゃんといた日々＋ハリーに恋してるお陰で妙に垢ぬけて魅力パラが上がり、大学に入ってからも変に目立って声をかけられたり。
本人は何故かわからないけどうっとうしいなと思ったりしてます。でも本人よりも佐伯くんとかにこっそり情報仕入れているハリーの方がヤキモキしてます。

という、どうでもいいその後のお話。

トップのアンケ始めた直後、一番に票が入ってたのが彼女だったので嬉しくて（←一気に妄想してしまいました。いや、嬉しいんですやっぱり。そしてかなり意外だった（笑）


そんなわけで、この小話は花山さんに捧げます。こ、こんなので申し訳ないですが…！！