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お返事と妄想自堕落日記
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もう全然こんな事をしている場合ではないんですが萌えたので。思った時に。

こう、年上の女性に余裕ぶっこく年下男性に萌えたので。某テレビドラマで。
男の方が年下とかあんまりピンと来ませんでしたが、最近は全然いけます。年を重ねたからかしらwww

でもオッサンも大好物なので結果としては節操ないです←



短いうえにオリジナルですが。

・三木くん(ゆるふわ王子)
・藤枝さん(世話焼きちゃん)

と、もう一人出ます。


**********


「なぁ、何で岡町って天文入ってんの?」
「何でって言われてもなぁ…」

それなりに受験勉強をこなし、一応第一志望だったこの大学に入学することは出来た。天文――天文サークルのこと――に入ったのは、たまたま勧誘されたからであってどうしても入りたかったわけじゃない。合皮のソファ席に座っている向かいの友人からは視線を外し、何となく学生食堂を見回してみる。食堂、というよりはカフェテリアと言った体のここは、学生達の評判も良いけれど、立地が教室のある場所からは遠いのでいつも人はまばらだった。

(……あ)

ふと、視界に入る人物を捉えたのと同時に、向かいの友人が「やべ」と声を上げたのは同時だった。

「どした?」
「課題レポート、出すの忘れてた…マナから出したの?って確認メール」
「そりゃあお熱い事で」
「あれ?岡町ってカノジョいなかったっけ?…って、ごめん行くわ」

腰を上げながら振り向く友人に俺は曖昧な笑みだけ返し、さっさと行けと手を振り払った。
カノジョは、いたことはある。大学デビューって言うんだろうか。何かの飲み会で会って、何度かデートして、でも別れてしまった。やっぱり別れましょう(一体何が、やっぱり、なのかはわからないけれど)と言われたのだ。要は、振られた。

テーブルに出していた携帯電話をカバンにしまいこみ、俺は、その人物の方へとゆっくり慎重に近付く。食堂の、何となく煩雑な雰囲気は、彼女にそれとなく近付くには好都合だった。

「…じゃあね」
「あのね、3限授業だよ?ちゃんと出ようね?」
「羽衣子ちゃん、おかあさんみたい。…起きられたら出るよ」

ノートよろしくと言い放ち、席を立つ人は見知った人間だ。細身で、男の割には長めの髪はふわふわと揺れている。
その人が充分離れてしまってから(何故って向こうに用事は無いし、何なら俺は少しあの人が苦手なのだった)、俺はぽつんと残されている側の人にそっと声を掛けた。

「藤枝先輩」
「……、おかまち、くん」

こっちを見上げる先輩の顔は、途方に暮れた迷子みたいだった。頼りない、放っていかれたかわいそうな女の子の顔。おろおろと困ってしまった犬みたいだ。

「また三木先輩につれなくされちゃったんだ」
「べ、別に、そういうわけじゃ…」

そういうわけもこういうわけもなくそうなのだけど、藤枝羽衣子先輩は、その辺りをいつも頑なに認めないのだった。羽衣子先輩を放って行ってしまったのは三木先輩という。密かに「王子」と呼ばれるくらい、先輩はイケメンで女子に人気なのだけど、何だか変わっている上に、同じ天文の羽衣子先輩を「良いように」使っている、というのが、概ね俺を含める他のメンバーの意見だった。この場合、批判や同情が集まるのは羽衣子先輩の方だった。三木先輩はどうしようもない変わり者だからあんなものだと皆思っている。その三木先輩に使われて可哀想、というのと、そうやって三木先輩に近付き「取り入ろう」としていて図々しい、と言うのが主な意見。俺はもちろん前者だ。

「かわいいですねぇ」
「…そういうこと、言わないでくれる?」
「だって本当ですもん。…ダメですよ?そんな顔してたら好きだってバレちゃいますから」
「だ、だ、だから違うんだってば…!」

しかし、これはもう今更の話だ。今からどう取り繕ったところで羽衣子先輩の気持ちが三木先輩にわからないはずはないだろう。
むしろ、図々しいのは三木先輩じゃないかと思う。羽衣子先輩の気持ちを知りながら(あの人が知らないわけないと思う)、弄んでいるのだから。
羽衣子先輩は、ほっぺたを真っ赤にしながら恨めしそうな視線をこっちに向けてくる。ちっとも怖くないけれど。

「…岡町くんって、女の子にモテるでしょう?そんなこと、平気で言っちゃうんだから」
「俺は根が素直なんです。だからかわいいと思ったらかわいいって言うんです」

特に、恋をしている女の子は可愛いと思う。羽衣子先輩を見ているとそう思う。
別れたカノジョもそうだった。はず、だ。どんな顔だったか思い出せない。一体あれは何だったんだろう。「やっぱり」別れて正解だったのだろうか。

「…そういうの、減らず口って言うんじゃなかったっけ?」
「よく言われます」

間を開けずにそう答えれば、先輩はふふふと笑った。

(かわいいなぁ)

犬みたい、と思ったけれど、うさぎみたいだ。実際、うさぎって小学校の頃飼育小屋で見たくらいだけど。イメージだ。
笑顔を浮かべる羽衣子先輩につられる形で俺もへらりと笑う。さっき友人と聞かれた事――どうして天文サークルにいるかということ――の答えはやっぱり成り行きだったとしか言えないけれど、今いる理由は案外このかわいい先輩かもしれないなと思った。

「…カワイソウでかわいい羽衣子先輩には、コーヒーでも奢りましょうか」

そう言って席を立とうとすると「待って」と声がかかる。先輩もわたわたと席を立った。…あ、フレアスカートなんて履いてたんだ。かわいい。

「じゃあ、私はへらずぐちの岡町くんにコーヒー奢ってあげるね」

一緒に買いに行こう?そう言って、羽衣子先輩は俺を見上げて笑った。


「…やっぱ、かわいいな」
「も、もういいってば!」






*********
いやこういうんではなかったんだけどこういうのになっちゃったんですw
何か赤城ぽくなったような気がしないでもない。
 

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