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お返事と妄想自堕落日記
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 そういやもうすぐクリスマスですね~!あちこちで見るイルミネーション見て思い出した。
クリスマスは別に何の予定もないのですが、今年からはきちんと年賀状を出さねばならないので、その準備をそろそろせねば、と思っております。

そういえば今日出がけに、物凄いさわやか高校生カップルがいて和みました。和んだって言うかにやにやしたね、そして速攻妄想したね。カップルたちごめんよ、変な女がにやにやしたりして…!

いちゃいちゃはしてなかったけど、雰囲気がが明らかにカポゥだったのでときメモでなく矢代と真優ちゃんで妄想した話。


そうだ!赤城の話を更新したからなのか、拍手をたくさん頂きましてありがとうございました!!
 






「はぁ…」

隣で小さく溜息が聞こえたのは、たぶんこれで3回目くらい。ぱらぱらと参考書をめくっていた矢代は、隣に座る雪原真優の方を見る。耳の下で括ってある柔らかそうな髪が揺れて、その表情はよく見えない。
試験は2限時からなので電車の中はいつものような混雑はなく、二人で並んで座れた。乗っている間少しでも「勉強出来るように」と、少し早めの各駅に停まる電車に乗ったのだが、矢代としては勉強よりもこうして二人で座っている事自体が重要なのは言うまでもない。

「そんな緊張しなくても大丈夫だって」
「うん…そうなんだけど…」
「ちゃんと勉強したんだろ?定期試験なんだから範囲決まってるし」
「そりゃあ、矢代くんはそうかもしれないけど…」

確かに矢代自身は幸か不幸か定期試験くらいでは思い煩ったことはない。自分の成績に関しては元々あんまり興味はないし、周りから誉められこそすれ、心配されるような結果になった事もない。要は、問題にすると予告された所だけを憶えてるか理解するか、それだけの事だろうと思っていたのだが、彼女にそう言った時は「そんなの誰でも出来ることじゃないよ」と驚かれた。…道理で、他のクラスメイトに言うと嫌な顔をするわけだ。
真優の名誉のために言っておけば、彼女の成績は決して悪くは無い。けれども、毎回こうして緊張してしまうらしい。「普通は大体そうなんだよ」と言われてしまった。

「なんか…どんどん忘れていっちゃいそうで…」
「そんな簡単に忘れねーって。…まぁ、ど忘れみたいなのはあるけど、たまに」
「ほらぁ!そういうのが怖いんだよ!それで、どんどん焦るんだから」

あぁん、どうしよう、と真優は自分で言いながら益々慌て、さっき見直したばかりのノートをまた見直している。

「…そんなにがんばらなくても」
「え?なぁに?」
「…いや、何でも」

(別に勉強なんか出来なくっても、俺は雪原の事好きなの変わらないんだけど)

だが、そんな理屈が今の彼女にわかってもらえるとは思わないし…、というか、誰にも賛同を得ない身勝手な思いであるのはさすがに自覚がある。
…ついでに言えば、彼女が緊張して、不安になってるっていうのも何だかかわいいな、と思うのは、もう末期だと思う。

「だから頑張らなくていいって事にはならないよな…」
「…?さっきからどうしたの?」
「あーいや、うん。勉強するのは大事なことだよな、うん」
「…もしかして矢代くんも緊張してる?」

不意に、覗きこまれるように見られ、どきりと心臓が跳ねる。普段の通学では大体立っているから目線は合わないけれど、こうして隣に座っていると、立っているときよりずっと近くに真優の顔があることに今更気付いた。
こっちに振り向いて動いたせいか、ふわりと良い匂いが鼻をくすぐる。…同じ人間なのに、何だって好きな女の子はこんないい匂いがするんだろう。試験なんかよりずっと謎めいている。

「…別の意味で緊張する…」
「え?」
「いや、こっちの話」
「そう…?でも、矢代くんが緊張するなら私が緊張しても仕方ないよね」

ふふ、と、照れたように笑う彼女を見て、これから試験だなんて全くばからしい話だよな、と思う。こんな風に彼女といるのに、一体どうしてこれから試験なんか受けるんだよ、俺は。
もちろん、そんなのはちらりとも顔には出さないし、彼女だって気付きやしないのだけど。(気付かれても、それはそれで困る気もする)

「矢代くん、それ何見てるの?」
「…何だっけ?あー…古典?だな、うん」
「あ、古典もあったよね」
「まぁ、大体ここと…あと、これとこれ。この辺抑えとけばいけるだろ、これは」
「えっ、どこどこ?」

不意に、触れるか触れないかくらいの距離で座っていた彼女の体が、ぎゅっと押し付けられるように迫った。
彼女に付き合って広げていた参考書も、彼女の頭でほとんど見えなくなった。

(ちょ、何か…あったかいし、やらかいし…っ)

「…あれ?これ古典じゃないよ?現国の教科書だよ?」

それから、隣から見上げてくる顔が。くるんとした睫毛とか、黒目がちの目とか、ふっくらした唇とか。

「どうかした?」
「…ちか、い。雪原」
「……あっ」

きっと、触ったら柔らかいんだろうなといつも思う彼女のほっぺたも、さぁっと赤く染まる。
…あぁ、もう。本当にこれから試験なんてアホらしい。やってられない。
それより、矢代にとって大事なのは彼女とのこの距離感だ。お互い照れてしまったけれど、考えてみれば別に恥ずかしがる事はなかった。…付き合ってるんだから、別にいいはずだ。
というよりも、それを理由にこの場はこれを保ちたい。内気で消極的な彼女と、こうして近付ける機会は滅多にないのだから。

「ご、ごめんね、つい…!」
「いや、いい。全然いい。むしろこの感じで」
「で、でも…!近いって…そ、それに電車の中だし…」
「別に、遠慮することない。しなくていいはずだ、うん」
「…矢代くん、開き直ってない?」
「…そうかもな」
「えぇ!?」

(試験も試験勉強も真面目にするから――)

「…せめて今はこのままでいて」
「…っ!」




そう言うと、ますます真っ赤になった彼女の方が試験勉強どころでなくなったけれど、結果、二人ともまずまずの成績だったのだから問題はない。



おい、やっしーの性格が変わってきたぜ?wもっと、余裕のない不器用な子のはずだぞ?
それより私、文章下手になったな。

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