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お返事と妄想自堕落日記
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 さ、さ、寒いわーーーーー!!!!

…と、思ったのだけど、とある所に住む友人の所ではマイナス2度たら5度たらなってるそうで、あまりの寒さで「もうさーこのままマイナス15度くらいまでいっちゃえばいんじゃね?いくとこまで行けばいいんじゃね?」とか言ってたので、あらら~相当追い詰められているな~と思っていたら、「今のナシ!!何か、そんな事言ったら本当になりそうで怖い!ここは有り得るからこわい!!」と言って自分で訂正していました。うん、それがいいよ…。そこはそうなってしまうよ…。


というわけで、寒い寒い言ってもまだこっちはマシだなーと思った次第。そしてもう12月なのですね、慌ただしいなー。そしてブログのテンプレもクリスマスにしてみた。気分だけでも。


話は変わりますが、今日家へ帰る途中に高校生カップルに遭遇し、そんで女子のはしゃぎっぷりが中々なもんで、だがしかしかわいいので許す、という事がありました。まーでも、とはいえ迷惑の紙一重なので、カレシが出来た女子高生の乙女たちはその辺り気を付けてね!男子もはしゃぐんじゃねーぞ!

…と言うわけで唐突にうちの高校生カップルさん(になってしまった)二人を思い出した。
何でときメモにいかないのかわかりません。ははは、まぁやりたい放題なのだぜ!いつもの事なのだぜ!


 




【さむい日】



「…行った…!」
「行っちゃったね…」
「くっそ、ちょっとくらい待てよな」
「それは無理だよ、矢代くん…」

目の前で無情にも電車のドアは閉まり、滑らかに線路を走って行ってしまった。ほとんどの人はさっきの電車に乗ってしまったから、ホームにはほとんど人はいなかった。昔ながらのぼろっちぃホームだからなのか、蛍光灯の灯りも弱々しく、冬の早い夜にはとても頼りない。お陰で雪原の顔も薄暗くてよくわかんねぇ、ムカつく。
よくわからないが、それでも隣の雪原が申し訳なさそうに俺の方を見上げているのはわかった。こういう顔を見ると、また変な遠慮してんだと思って苛ついたり、でもそれを見るのは俺だけだと思うと嬉しかったり、何とも妙な気分になる。

「ごめんね、いつも待ってもらってるから…私のせいで遅くなっちゃって…」
「…それ、言わないって約束」
「…でも」

雪原は美術部に所属しており、一方の俺は帰宅部だから、実は帰りの時間は俺が待たないと一緒にはならない。美術部も毎日活動しているわけじゃないから、活動がある日だけだけど、雪原はそれを気にしているらしい。

「…私のこと、気にせずに帰ってくれていいのに…」
「絶対、ない。ありえない、そんなことは」

ふざけんな、と怒鳴ってやりたいのを抑えて、俺は言った。声が低くて唸るようになったのは仕方ないだろ、この際。
わかってる、この場合、雪原は本当に俺に悪いと思ってるんだ。学校に用事もないのに残らせてしまって悪いって、実際そう言ってたし。…俺と帰りたくない、とかってわけじゃないと思う。たぶん。
惚れた弱みというか、雪原と付き合うようになってから俺は随分人間が丸くなったらしい。嫌われたくない一心だ。それってもしかしたら間違ってるのかもしれないけど、そんなことどうだっていい。俺の中の最優先事項はもう決まっているんだから。

「どうせ家に帰ったってする事ねーし。雪原、暗い中一人で帰ったらあぶねーし。何より俺が一緒に帰りたいんだからいいんだって」
「…そ、そっか」
「そう。…雪原が俺と帰るのヤなら、先帰るけど」
「そ、そんな事…!違うの、そうじゃなくて…!」

…よかった、否定してくれた。
気の小さい奴だって、笑いたいなら笑えばいいよ。だって本当にたまに、ていうか、ちょくちょく不安になるからさ。
気が緩んだせいなのか、不意に鼻がむずむずしてくしゃみが出た。風邪なんて引いてないけど、くしゃみをした瞬間て、うっすら背中が寒くなるのって何でだろう。

「大丈夫?」
「ん、平気」
「…そういえば、矢代くんマフラーとかしないの?寒くない?」
「…あー、しない。ていうか、俺、自分のマフラー持ってねーし」
「えぇっ?」

びっくりして声を上げる雪原の首には、ちゃんとあったかそうな白いマフラーが巻いてある。先の方は丸い毛玉?みたいになってて、そういうの似合うなって思う。

「自分のがないってどういうこと?」
「兄貴のお下がりが山ほどあってさ。だから、それでいいだろって事で俺個人のは無いってこと」

兄は妙に衣装持ちなので、マフラーくらい何本でもあるし、ついでに言えば服だって借りようと思えばいくらでも貸してくれる。けど、それを俺が借りた事はほとんどない。

「お兄さんのじゃダメなの?」
「だめ、ってか、嫌なんだよ。すげー変だから」

兄が選んだというだけで、何となくチャラチャラしている気がするし、何より高校生が通学用に気軽にできるような物でもない。物自体はおかしくないけど、俺がするとおかしいって話だ。

「まぁ、別になくったってそんな困らないしさ」
「でも、首元冷えるの良くないんだよ?」
「そりゃあまぁ、そうだろうけど…」
「…あ、あの」

雪原が、さっきとは違う表情で俺を見上げる。ほっぺたが赤いのは、風が冷たいせいなのか何なのか。

「えっと…矢代くんが嫌じゃなかったら…今度、マフラープレゼントしても、いい…?」
「え、マジで?…でも今度って?」
「あ、あの…クリスマスまでには出来ると思うから…」
「………できる?」

雪原からマフラーをプレゼントしてもらえるのは、それは本当にめちゃくちゃ嬉しいんだけど、…え?何か今変な事言わなかったか?出来る、って?
その言葉の意味を理解した途端に、思わぬ期待感に心臓がどきりと動いた。そうはっきりと、わかるくらいに。あ、やばい。変な汗かいてきた、やばい。

それって、それってもしかして。

「…え、と、それってさ…」
「…あ、い、いやだったら…無理には…」
「い…やなわけないだろ!」
「きゃぁっ、ごめんなさぃ…っ」
「あ、悪い。今のは俺が悪い。ごめん」

つい大きい声が出てしまった。いやでもこれは出るだろ。だってさ、つまり手編みってことだろ?雪原が編んでくれたマフラーを俺がするってことだろ?
…あーやばい。顔から火が出そうだ。ここが薄暗いおんぼろホームで良かった。恥ずかしい。雪原にあんま見えてないといいけど。
しかもさ、赤くなった上に、にやにやが止まらないんだけど。気を抜いたら口元が緩むんだけど。

「…うん、すごく、嬉しい」
「本当?」
「うん、本当」

俺の返事に、雪原はやっと解けるように笑った。…あぁもう、何でこんなかわいいんだろう。今、心の声が外に漏れたら、たぶんどん引かれると思う。それくらい、何度もかわいいなって思ってるから。あと、好きだっていうのも。

「好きな色とか、ある?こういうのがいいとか」
「…雪原が選んでくれたのでいい。文句何て絶対言わないから、任せる」
「んー、そう?じゃあ…やっぱり黒とか紺とか…でも茶系もいいかなぁ?」
「…俺ってそういう感じ?」
「うん。…そういうのが、…かっこいいかな、って」
「……あ、そうなんだ…」

薄暗いホームでぽつんと。電車は来ないし、風は冷たいし。乗り遅れて悔しい思いをしたけれど。

「がんばって作るね」
「…おう、待ってる」



たまには、乗り遅れるのもいいかもしれない。
はにかむ雪原と笑い合って手を繋いだ俺は、そんなことを考えていた。






だってほら、ときメモは高校生では付き合えないじゃないか・・!という言い訳を残していく…!
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