君がために

 今日晩御飯の用意でスライサー使ってたんですが、うっかり親指もスパーていっちゃって「ぎゃあ！」と思ったんだけど、間一髪流血するところまではいってなくて一安心でした。いやまじで困るのでね…慌ててたのがいけなかったんだな。

そいや設楽先輩の誕生日だったのですがこっちまで書く時間なくて、ついったでおめでとうと言いました。だからいいこと…にしといて。
そして相互さまの設楽ハピバテキスト見て設楽先輩って素敵カッコイイ人だったのだなと再確認した…。いっつもネタみたいに扱ってｺﾞﾒｿ(っ∀｀)


さて、遅れちゃったけどツイッターで流した140文字お誕生日話を投下していきます。

 


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放課後の音楽室。柔らかなアルトサックスの音が耳に心地よい。
彼女が吹奏楽部に入部していた事は知っていた。（わざわざ知らせに来たのだ、本人から）実力の程は知らなかったが、少なくとも練習はしているのだと思った。それも、かなり熱心に。

先輩聴いて下さい！と、半ば無理やり引っ張って来られて、何を聴かせられるのかと思えば、吹いてくれているのは誕生日の歌だった。あの、誰でも知っている有名なメロディ。

息の流れが滑らかで、耳に心地良い。あぁでも高音部に動く時に少しぎこちないな、それがもう少し自然に動けば…。
ついそんな事を考えている自分に、自分で苦笑する。そんなこと、今は重要なことではない。
音が途切れ、終わってしまうと、ごく自然に惜しいと思った。もう少し、彼女の音を聴いていたかった。
どうですか、と、自信満々の顔をしてみせる後輩の顔を見て、設楽はおかしくなる。何だこいつ、子供みたいだ。

｢下手くそ｣
｢ぎゃー！何で!?一杯練習したのにっ｣

一瞬にして、悲壮な顔つきをなった後輩の表情の変わりようがおかしくて仕方がない。珍しい、と自分でも思う。
こんな風に、他人といて愉快な気持ちになるのは珍しいことだ。

｢それくらいで俺を喜ばせようなんて、甘い｣
｢…うぅ、がんばったのに…｣

…本当は普通に上手いし嬉しかった、けど。そう言ってしまうのは何だか悔しいし、勿体ない気がする。…何故そんな気持ちになるのかは、自分でもよくわからないけれども。

｢…来年は期待してる｣
「……へ？らいねん？」
「だからきっちり練習しておけ」

こう言っておけば、また聴けるかもしれない。心の籠った、磨かれた音を聴けるのは嬉しいし、好きだ。



はいっ！と、気合いの入った答えが即座に返ってきて、今度こそ、設楽は隠さずに笑った。





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ちょびっと付け足したヽ(・∀・ )ﾉ