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お返事と妄想自堕落日記
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友達に借りてたチェコ映画を観ました。「コーリャ~愛のプラハ~」という作品。
ずっと独身を通してきたチェロ奏者が、ひょんな事から母親に捨てられた子供と暮らすという話。1988年のチェコ、プラハが舞台です。いわゆる「ビロード革命」の前年の話。

もちろん映画の中で当時のチェコの政治背景なんかも出てくるのですが、基本人間的な結びつきに焦点を当てた映画だったので、丸っきり無関係ではなくとも、それほど知らなくても映画は面白かったです。
面白いというか、素朴な、いい映画だった。
美しかったです。プラハの街並みは言わずもがなだし、東欧(中欧かな?)の、あるいは当時の国の体制からなのかはわからないけど、全体的に漂う影というか、陰影に目をひかれた。本当に「異国なんだなぁ」と感じました。たとえばアメリカみたいに容易に想像できる「外国」ではなく。(まぁそれもあくまで想像の範囲で本当の姿とは違うのかもしれないけれど)

初めチェリストは子供なんて全然好きじゃないし、煙たがっているんですが、段々と愛情が深まっていくのが良かった。またこの子供がかわいいんだ。

ラスト彼はチェコフィルに復帰して、スメタナの「我が祖国」を演奏するんですが、実際にも革命後、そうして演奏されたらしい。スメタナ、ドヴォルザーク、スクと、チェコの音楽は熱いですね。







とまぁ、カタイ話(?)はここまでで。
こっからは、一部で反応頂いております「さよにゃん」です。主従萌えとどっちかで迷ったよ☆(はぁ?)
何だかもう、志波主なんだか何なんだかって感じですが。いい。自己満足。


さー、アニ銀観るぞー、よいち!観るぞー。


ちなみに、さよすけはアンネリーでバイト予定です。





「…ただいま。…て、元春、来てたのか」
「よぉ勝己!久しぶりだな!」
「…あら?ほらネコちゃん。勝己帰ってきたわよー?」

母がネコに向かって言うものの、アイツは俺に気が付きもしない。元春が持っている猫じゃらしに夢中になっているらしい。

「これな、サクライって俺のダチなんだけど、ソイツがくれたんだよ。何で持ってたのか知らねーけど」
「へぇ」
「それにしてもコイツ面白いのなー。猫なのにビミョーにドンクサイっつーか…」
「そういえば勝己がいるのに勝己の方に行かないなんて珍しいわねー。元くんの事、好きなんじゃなぁい?」
「いやいやおばさん、ネコに好かれてもな…」

ははは、と、困ったように笑う元春は、けれども満更でもないようにアイツの頭を撫でた。撫でられた方も機嫌よく「にゃあん」と答える。

「猫撫で声」ってこういうのをいうんじゃないか?

「…そんなに元春がいいなら、持って帰ってもらえ。俺は別に構わねぇから」
「うにゃっ!?」
「はぁ?お前、急に何言い出すんだよ。それに俺の下宿はペット禁止だからなぁ、無理だって」
「アンタねぇ、ちょっと元くんに懐いてるからって怒ることないでしょー?」
「うにゃっ!にゃあああっ!」
「ほら、勝己がヘンな事言うからコイツもびっくりしてるぞ?」

俺の言葉に驚いたかどうかは知らないが(大体、人間の言葉がわかるのだろうか)、アイツは大慌てで俺の傍に転がる勢いで駆け寄ってきた。二本足で立って伸びあがり、足元にまとわりつく。

何だ、今頃。さっきまで楽しそうに遊んでもらってたろ。
そう思うと意地の悪い気持ちになって、いつもなら抱き上げてやるところを無視する。

「じゃあな。俺は部屋に上がる」
「にゃあぁっ、にゃにゃっ!」
「知るか。元春に遊んでもらえ」
「にぎゃあああああっ!!」

抗議とも、悲鳴とも取れるアイツの声を無視して、俺はさっさと自分の部屋に引っ込んだ。


それからのアイツはそれはそれは「カワイソウ」だった。あれから元春が帰った後も階段の下でずっと鳴いていたし(それは俺にも聞こえていた)、夕飯時に降りて行った俺が更に徹底して知らないフリをしていると、しばらくはうるさかったアイツもとうとう諦めてしょげかえっていた。代わりに母親の膝にすがりついている。

「ちょっと勝己、いい加減にしなさいよ。アンタが相手にしないもんだからすっかり落ち込んじゃったじゃない」
「…別に俺が相手じゃなくてもいいだろ。お袋でも親父でも」
「そんな事言って…大人げないわよ?ちょっと元くんに懐いてたからって…カノジョじゃあるまいし。ねぇ?ネコちゃん」

母親の言葉に思わず飲みかけたお茶を吹き出しそうになって、堪える。

「あぁー心配だわー。アンタ、彼女が出来たら絶対束縛するタイプよねぇ。そんなココロの狭い男は嫌われるわよー?嫉妬深い男ほどメンドウなものはないんだから」
「……うるさい。もう部屋に戻る」
「あっ、ちょっと!今度こそネコちゃんも一緒に連れて上がってよ!それで早く仲直りしなさい!それと、いい加減早く名前考えてよ!」

全く、母親っていうのは何もわかってないようでいて、たまに核心を突く事を言うから侮れない。

カノジョじゃあるまいし。

その通り。彼女ではない。大体猫なのだから、彼女も何もあったもんじゃない。…そうではなくて。

部屋に戻ってきても、アイツは相変わらずしょんぼりと落ち込んでいた。耳も尻尾も下を向いてすっかりへたれている。いつもなら膝に乗ってきたり遊んでくれと前足で催促してきたりするのだが、今日はそれもない。少し遠くから様子を窺うようにして俺を見ている。


「…にゃぅ…」

あんまりにも悲しそうな声に、さすがの俺も心が痛んだ。というか、今回は完全に俺の八当たりだったわけだが。
そっと抱き上げて頭を撫でてやっても、されるがままだ。

「ごめんな」
「…にゃ?」
「お前は悪くない。…元春に懐いてるの見て、ちょっと重なったんだ」

元春はああいう奴だから、誰にだって変わらない笑顔を向ける。それは知ってる。俺だってそれで救われた部分はあるわけだし。
でも、俺はあんな風にはアイツに笑えなくて。アイツも俺にはあんな風に笑いかけることは少なくて。(無い、とは言わないけど)

悔しいけれど、嫉妬していないと言ったら嘘になる。
花屋の店先で二人を見かけた時いつも感じる苛立ちを、勝手に重ねてしまっただけだ。

「にゃあぅ?」
「…お前相手ならカンタンなのにな?」

謝るのも笑いかけるのも。
でもアイツだって悪い。俺にはやたらと…何て言うか、オオゲサだし。怖がらせているような気がしてどうしていいかわからない。
…そんな風に考えるようになっただなんて、少し前の俺が今の俺を見たらどんな顔をするだろうな。

「さよ」
「にゃ?」

不思議そうに俺を見るさよに、何故だかおかしくなって笑う。

「…俺だけ見てろよ」

束縛もするし、嫉妬深いし、たぶん心だって狭いんだろう、俺は。
猫でも誰でも、「オマエ」の事を、俺は誰にも渡したくないんだ、本当は。

「にゃうにゃう」
「他の奴に懐くなんて、ダメだ」




そんな言葉を呟くくらいには、俺もマイっているらしい。












ほんとは「ダメだ」を「許さない」にしようかで一頻り迷いましたが、「許さない」なんてどんなS志波さんだよと思ったので、マイルドに「ダメ」にしときました。

っていうかね、こんな志波さんどうなの?志波さん、こんな事するの?いやしないなきっと。

 

あれです。志波さんに「お前なんか知るかどっか行っちまえ」と言われてががーん!てなって慌てまくって落ち込みまくるにゃんこを妄想したんです。そんだけです。
言い訳するくらいなら書かなきゃいいのにと思うのにせずにはいられない。
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