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お返事と妄想自堕落日記
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お久しぶり?です。そうでもなぁい?
はいはい、もうアレですね。お休み宣言は返上しようかと思います。もういいんじゃないかという気がしてきた。
何かね、イケそうな気がしてきた。うん。私は元気です。


でもって、更新の方が予想以上に滞っております、すみません…。



最近、某番組にハマりまして。教えて頂いたんですけど。おっもしろいんだよー。だが、教えない。(←
でもって、萌えに萌えたので我慢ならず「つづき」に妄想しております。

はっきり言って、捏造以外の何物でもないし、オリジナルの影も形もないし、ヤマもオチもないよ、といことで。 
難しいわ…口調とかわかんないわ。




【ある日の昼下がり】




 「やっと見つけたぁー、竜くーんっ!」

普段の風都警察署にはそぐわない甲高い声が自分の名を呼んだ。
振り向けば、ぶんぶんと力強く手を振る一人の少女(とはいえ、それは見た目だけで、実は『オトナ』なのだそうだが)。
隣に居た真倉は「またお前か」と眉を吊り上げ、大股で彼女に詰め寄った。

「部外者が用事もないのに何の用だ!」
「うるさいわねー!用もなく来ないわよ!だからちゃんと竜くんって呼んだでしょ。マッキーには用無いの」
「お前…!警視に向かって軽々しい奴だな!」
「いいでしょっ、だって竜くんは仲間なんだからいいじゃない!」

きゃんきゃんと言い合う二人の間に、照井竜は割って入り、真倉を手で制した。自分でも全く気が付かなかったのだが、その時の自分は穏やかに笑ってさえいるらしい。何時だったか、フィリップにそう言われた。
『翔太郎には内緒にしておいてあげるよ』と、何故か意味深な笑顔で言われた。何故かはわからない。ついでに言えば笑っている自覚はない。

「…それで、俺に用とは一体何だろうか、所長」


それまで真倉を睨んでいた彼女はぱっと弾かれたようにこちらを向く。いつも高い位置で括ってあるポニーテールがくるんと揺れた。

「ね、もうお昼の時間でしょ?」
「ああ、言われてみれば…」

確かに、もうそろそろ昼食を、と考えていた頃ではある。
彼女はにかりと笑って、照井に見せたのはランチパックと水筒が入ったカバン。

「一緒に食べよ!」
「一緒に…?」

誰と誰が?という疑問に囚われ、反応が遅れる。その間に隣の真倉は「おいコラ!」と血相を変えた。

「そんなの無理に決まってるだろ!帰れ帰れ!」
「うるっさいなー!マッキーには聞いてないの!竜くんを誘ってるの!ね!竜くん、いいよね!」
「あ、あぁ…」

実際、午後の勤務時間に遅れなければ何処で誰と昼食を取っても自由だ。だが、だからと言って何故自分と彼女が、一緒に。
しかし、それを確認する間もなく、彼女は照井の返事を肯定と取り、「よっしゃ!」とがっしり手を掴んできた。

「じゃ、行こう!」
「こ、こら待て!警視も!本気ですか!?」
「マッキー、後はよろしくーーー!!」



彼女の名は鳴海亜樹子という。「鳴海探偵事務所」の所長なので、照井は所長と呼んでいる。
彼女は特殊な能力や強さがあるわけではない、ただの一般市民だ。なのに、不思議と心を動かす強さを発揮することもある。
少なくとも、自分は時折そういう事があるのだった。…本人に言ったことはないけれども。



「今日はきれいに晴れてるねー」

はい、と渡されたカップからは、珈琲の香りが立ち上る。照井と亜樹子は公園のベンチに座り、亜樹子のお手製のサンドイッチを食べようとしていた。ツナや、タマゴや、ハム。色々あるうちから一つを掴み、齧りついた。味は悪くない。確かに、亜樹子の言うとおり空はきれいに晴れ、時折そよ風が吹いて心地良かった。

「所長」
「なに?」
「…何か、あったのか?」

あの探偵事務所は何時事件に巻き込まれてもおかしくない。こうしてわざわざ亜樹子が一人で自分の所に来るというのは、何かあったと考えるのが自然だ。
しかし、卵サンドを手にした亜樹子はきょとんとして、それからゲラゲラと笑った。

「ないないそんなの!竜くん、考えすぎ!」
「そ、そうか」
「まぁ強いて言うなら、フィリップくんがまた変な検索に凝ってたことくらいかなぁ?」

あれは大変だったわー、と、亜樹子は一人でしみじみと頷いている。どうやら、本当に問題は何もないらしい。
何も無いなら、良かった。そんな風にほっとする自分が、照井は今でも信じられない気持ちになる時がある。
初めは厄介な存在だと思っていた。利用できるなら利用してやればいい、それくらいにしか思っていなかったのに。
さっき、亜樹子はあっさりと自分の事を「仲間」だと言った。そしてそれを、抵抗なく自分は受け入れている。

「竜くん?」
「ん、あぁ、何だ?」
「ぼーっとしてたから。美味しくなかった?」
「いや、そんな事はない。…普通だ」

そう言うと、亜樹子は何故かガックリと肩を落とす。

「フツウ…おかしいな、フィリップくんの検索通りに作ったのに…もしやそれが良くなかったのかな?…」
「所長?」
「あっ、何でもない何でもない!こっちの話!」

次こそは…と拳を固める亜樹子を隣で眺めつつ、照井は珈琲を飲む。ほろ苦く熱い飲み物は、心を落ち着かせてくれる気がする。

「所長」
「ん?なに?」
「俺を…仲間だと思ってくれるんだな」

何故だ、と、本当は質問したかった。自分のような人間を、何故そんな簡単に受け入れてくれたのか。
だが、聞けば彼女がどう答えるかも、照井は何となくわかるのだ。
そして、彼女はやはり予想に違わずにっこりと笑った。

「当たり前だよ!だって竜くんはかめ…」
「所長、それは大きな声で言わないでくれ」
「…と、ごめんなさい」

口元を押さえ、しかし亜樹子の表情は変わらない。押さえきれない、という風ににまりと笑う。

「えぇっと、まぁ、この風都を守ってくれてるんだから。竜くんだって私達の大事な仲間だよ」
「……」
「警察クビになったら、ウチの事務所で雇ってあげる」
「いや、それは…」
「ええ?ダメかなぁ?翔太郎くんとフィリップくんと竜くんと私と…楽しそうじゃない?」

指折り数えながら言う亜樹子につられ、照井もふと思い浮かべる。あのカッコつけの探偵と不思議な少年、隣にいる元気一杯の彼女。
そして、この自分。

「…ナイな」
「えーーー!アリだって、アリ!」
「いや…ない」
「そんなぁ!…ってあれ?竜くん、何笑ってるの?…てか!笑ってるの!?」

言いながら、照井はどうしてか笑いが抑えられなかった。
この自分があの探偵事務所に所属するなど、有り得ない未来だが、それはそれで悪くはなさそうだと思う。
そして、そう思うと笑いがこみ上げてきた。こんな風に笑うことなんて、もうずっと無かった事なのに。

「…所長といると、調子が狂う」
「ええっ!わ、私のせい!?」
「そうなるな」


あたふたする亜樹子を横目に、照井は時計を確かめる。もうそろそろ昼休みも終わりだ。
ごちそうさま、と照井はベンチから立ち上がる。水筒やランチパックを片づけた亜樹子は、いつものノリでびしっと敬礼を真似てみせた。

「では照井警視!お仕事頑張ってくださいっ!」

(…本当に、調子が狂うな)

こういうノリに、自分は決して乗るタイプではないのだが、亜樹子にはしばしば乗せられてしまうらしい。
そして、それもまた良しと受け入れている自分がいる。
照井は、亜樹子に敬礼を返した。

「所長、今度は俺に奢らせてほしい」
「えっ…ほ、ホント?竜くんが?」
「あぁ。今日の礼だ」
「やっ…たぁぁぁ!!でーと!でーとのおやくそくゲット!」
「いや別にデートでは…」
「まぁまぁまぁ!それは!良いとして!じゃあ、また今度ね!絶対だからね~!」




スキップで去っていく亜樹子に、照井はただ手を振り返すだけだった。



***オマケの鳴海探偵事務所***


「フィリップくぅぅぅん!聞いてよー!竜くんがね、今度また会おうって!私の事好きだって!」
「へぇ、それは良かった。なら『気になるカレをランチに誘っちゃえ☆作戦』は成功したというわけだ」
「さぁ!次は『2回目のデートでカレのハートをガッチリキャッチ☆作戦』よっ!検索お願いね!」
「了解した」

きゃぴきゃぴと盛り上がる亜樹子とフィリップに、翔太郎は眉を顰める。

「おいコラ亜樹子、くだらねぇ事をフィリップに検索させるな。…で、お前もノリノリで検索してるんじゃねぇよ!」
「いいじゃないか、僕は僕で興味深いしね」
「そーよそーよ!フィリップくんがいいって言ってるんだからさ!このハーフボイルド!女たらし探偵!」
「でも誰にも振り向かれた事が無い…そうか!ハーフボイルドが関係あるのか…?興味深い」



「お、お前らなぁぁぁぁ!!ハードボイルドだってぇの!!





わぁぁぁ何か違うー!全然違うー!
竜はもっとハードボイルドな奴なはず…だ…!何か丸くなっちゃったぜ。
亜樹子はやかましいけど、また翔太郎とは別のやり方というか、接し方でフィリップくんや竜くんの事を変えたと思っている。
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