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お返事と妄想自堕落日記
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 ずっと気になっていたCDをゲッツ!致しましてホクホクしております。あーもーかわいいかっこいいエンドレス。

「つづき」にはずっと書きたい書きたいと思っていた軍的GSをたたんでいきます。本当は別の場所でお披露目するつもりだったのだけども何となくダメだなーと外して、しかしフォロワさんの一人がガンガン萌え滾るお話作って下さるのでこっそり便乗してみよう企画。勝手に立ち上げた。(勝手に立ち上げるな)


色々自分なりに調べてみたけど結局複雑すぎてわからなかったので、そういう部分はテケトーです、わかって。
 


わかって下さると思いますがこれはパラレルです。







*******


――交渉決裂。全面衝突は避けられず。

その結果に、参謀室の空気が一瞬にして変わる。大きな怒りの火種となるべくそれぞれに熱を孕みかけた空気に、しかし設楽は醒めた目で結果報告を目の前から退けただけだった。そして、席を立つ。

「参謀、どこへ」
「…上から何かあればすぐに報告。後は伝令が遅れることがないように準備だけはしておけ」

言い捨て、部屋を出る。何処へ行くかは決まっている、言わなければわからない馬鹿はお払い箱だと常々言い渡してあるお陰で、下らぬ詮索が後を追うことはなかった。
かつて同室で同等であった紺野の部屋は、今では別室にある。自分は自分で昇進し(表面上は、だ)、紺野は紺野で飛ぶ鳥落とす勢いの昇進ぷりだ。だがこれは、自分たちの力を削ぐための上層部の画策の一つと言える。…お陰で、いちいち無駄に広い官舎を設楽は行き来しなければいけないのだった。

「…国の為が、聞いて呆れる」

これでは一体誰と戦うのかわからない。心優しき司令官がそう零していたのを、設楽自身も思い出していた。



相手方の提示してきた条件は、とても無条件で飲めるものではなかったはずだ。どれだけ無能な上層部であったとしても、それだけの気概はあったといえる。
ただし、この突き付けられた困難を己で回避する能力があるとは思えなかった。全ては才能ある若き士官に丸投げした、というのが筋書きだろう。

司令室で鎮座している紺野は、予想通りに苦渋に満ちた表情をしていた。ノックもせずにドアを開け放った設楽に、驚いたように顔を上げ、そしてみるみる眉を潜めた。

「何だ?行儀が悪いとでも言うつもりか」
「…君に、行儀のいちいちを正すつもりはないよ」
「それは良かった。俺としても、司令官殿とは建設的な話をしたいからな」
「へぇ、意外だな。てっきり笑いにきたのかと思っていたよ。…このバカバカしい交渉の結末に」
「…あぁ、そんな事もあったな。だが、それは想定内だ。あまりに予想通りすぎて笑えると言えばそうだが」

一瞬言葉を失う紺野に構わず、設楽は部屋の中央にずかずかと入っていく。応接用のソファにわざとぞんざいに腰かければ、紺野は観念したといった風に重く息を吐いた。

「…随分機嫌が良さそうじゃないか」
「これだけ思った通りに事が進むんだ。不機嫌でいろと言う方が難しい」
「そんな事言ってる場合じゃないんだぞ。…今度こそ、本当に戦いは避けられない」
「ふん、今更何言ってる。お前だってわかってただろう?あいつらに事を納める能力がないことくらいは」
「それは…そうだけど」
「あんなもの、時間稼ぎにでもなれば上等。…どのみち戦いは避けられない。向こうは戦争がしたくてうずうずしてるんだからな」
「設楽」

これ以上は止めろ、と言わんばかりに紺野は呻くように設楽の名を呼んだ。だが、設楽はそれに目だけで応えるだけだ。

「…全面衝突だけは、何とか避けられないのか」
「…いい加減、覚悟を決めろ。お前のその迷いが、無駄死にを増やす」
「ただぶつかるだけなのは、無駄じゃないのか。数では、圧倒的に僕らが不利なんだぞ」
「ぶつからなければ民間人に被害が及ぶ。…何の為に前線にあいつらがいると思ってる。指を咥えて侵攻されるのを見物するためか」
「誰もそんな事は言ってない!」

ばしん、と、机に手が打ちつけられる音がする。それから、ごめん、と低く呟く声が響いた。ごめん、君にあたっても、状況が良くなるわけじゃないのに。

(何もかも背負いすぎなんだよ、お前は)

本当は手一杯なはずだ。一人の人間が守れるものなんてたかが知れている。だがそれでも彼は全てを護る為に苦悩する。…だからこそ、自分がいる。他の誰の下にも就く気はない。

「…お前は一言命令するだけでいい。後は俺がやる」
「…設楽の言う事は非現実的だから心配なんだ」
「お前の甘ったれた理想論よりはマシだ」
「はは…、まぁ、そうかもしれないな」

気が抜けたように笑う紺野に、設楽も同じように笑みを返した。腐抜けた顔を笑ってやったつもりだが、上手くいったかはわからない。


「作戦は幾つかある。俺は黙って叩かれるままになってるのはごめんだ」
「わかってる。…それは、僕も同じだ」
「…やっとマトモな話が出来そうだな」
「頼りにしてるよ、参謀」


そうして笑った司令官の顔に、もう迷いはなかった。








あれ?バンビは?という疑問は華麗にスルーすることをおススメするよ。
設楽先輩には、もっと言う事聞かないワガママダメ参謀(だけど、いざという時にはキラめくオプション付き)のつもりだったのが、意外とメガネ司令をちゃんと支える人になっていた。
いや、何か玉緒さんの方がダメっぽいけど、違うんだよ!!本当は出来るヒトなんだよ!!とここで主張しておく。
青春組と兄弟組も、書けたら書きたい…なー。なんちて。


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